なぜそうなるか
株主優待や配当は、いつまでに買えばもらえる?取引所の「T+2」から確かめました
株主優待や配当を狙っていて、「いつまでに買えば間に合うのか」で止まったことはありませんか。
「◯月末が基準日」と書いてあるのを見て、その日に買えばいいのだと思ってしまいがちです。ところが実際には間に合いません。買った日には、まだ株主になっていないからです。
そこで今回は、日本取引所グループ(JPX)のページに実際に書かれている文だけを並べます♪
まず、誰がもらえるのかは「基準日」で決まります
基準日って、何の日ですか?
その日に株主だった人を数える日です。優待や配当は、その名簿をもとに割り当てられます。
ここでの「株主だった人」は、株主名簿に載っている人のことです。 買い注文が成立した人、ではありません。ここが引っかかりやすいところだと思います。名簿に載るのは、代金と株式の受渡しが済んでからです。そして、その受渡しには日数がかかります。
買った日には、まだ受渡しが終わっていません
日本取引所グループの用語集には、こう書かれています。
現在日本の株式の普通取引はT+2(約定日の2日後)決済となっております。
同じページに、Tが何を指すのかも書かれています。
つまり、買い注文が成立した日から数えて2営業日あとに、ようやく受渡しが終わります。T は「 Trade date 」のことで証券の売買が成立した日(=約定日)を意味しています。
この仕組みは2019年に変わっています。決済期間を短くしたときの説明が、JPXのページに残っています。
2019年7月16日(火)(約定分)よりT+2化を実施することとされ、当該日の取引より株式等の受渡日が1営業日早まり、取引日から起算して3営業日目の日に受渡しが行われております。
「2営業日後」と「起算して3営業日目」は、同じ日を別の数え方で書いたものです。約定した日を1日目と数えるか、0日目と数えるかの違いになります。
古い解説には「3営業日後」と書いてあるものが残っていることがあります。 2019年7月16日より前の決まりなので、いま見るときは注意が要ります。だから、基準日の当日に買っても間に合いません
基準日に名簿へ載っている必要があって、名簿に載るには受渡しが終わっている必要があります。そして受渡しには2営業日かかります。
この2つを並べると、買うのは基準日より前でなければならない、ということになります。一般に、その締切の日を「権利付最終日」と呼びます。ただしこの呼び方と日数の数え方は、当方が引いたJPXのページには書かれていません。
実際の日付は、JPXが一覧で出しています
配当落・権利落等情報というページがあって、そこにこう書かれています。
銘柄ごとの日付が、取引所の側から公表されているということです。 自分で営業日を数えると、祝日や連休の並びで間違えやすくなります。公表日の2週間後の日までに、基準日が到来する銘柄の「配当落日・権利落日等」の一覧を掲載しています。
| 確かめたいこと | 見る場所 |
|---|---|
| その銘柄の基準日・権利落日 | JPX「配当落・権利落等情報」 |
| 決済のしくみ(T+2) | JPX 用語集/決済期間短縮化のページ |
権利落ち日に売っても、優待や配当は残ります
基準日に名簿へ載っていれば、その回の割り当ては確定します。そのあとで株式を売っても、いったん確定したものは消えません。
ここは、買う側からするといちばん気になるところだと思います。確定したあとに手放しても、優待や配当が取り消されるわけではありません。
ただし、当方が引いた3つの頁には、売ったあとの扱いについて直接の記述はありませんでした。書かれているのは受渡しの日数と、日付の一覧を公表していることの2つだけです。
引いた範囲に無いことを、あるかのように書かないでおきます。このあたりは証券会社の説明ページで触れられていることが多いので、口座をお持ちの方はそちらも見てみてください。
ですので、ここは制度の説明として書いています。基準日に名簿へ載っているかどうかで決まる、という一点だけが、引いた範囲から読めることです。権利が落ちた日の株価がどう動くかについては、当方は数字を引いていません。値動きの話は、この記事では書かないでおきます。
当サイトは、銘柄をすすめません
ここまでが、取引所のページに書いてある内容です。
「どの銘柄を買うとよいか」は、制度の側には書かれていません。決まっているのは、受渡しに2営業日かかることと、日付が公表されていることの2つだけです。
その内側でどう動くかは、それぞれの事情によります。当サイトは、その判断の材料になる制度の数字を置いておく場所です。
・日本の株式はT+2(約定日の2営業日後)に受渡し
・2019年7月16日の約定分から、それまでより1営業日早くなった
・名簿に載るのは受渡しが済んでから。買った日ではない
・だから基準日の当日に買っても、その回には間に合わない
・銘柄ごとの日付はJPXが一覧で公表している
・「権利付最終日」という呼び方は、当方が引いた頁には書かれていない
よくある質問
基準日の前日に買えば間に合いますか
受渡しに2営業日かかるので、前日では足りない計算になります。ただ、当方は営業日の数え方までは引いていません。JPXの一覧で、その銘柄の日付をご確認ください。
「3営業日後」と書いてあるサイトがありました
2019年7月16日より前の決まりです。JPXのページには、その日から1営業日早まったと書かれています。
権利が確定したあとに売っても大丈夫ですか
基準日に名簿へ載っていれば、その回の割り当ては確定します。なお株価の動きについては、当方は数字を引いていません。
出典
- 日本取引所グループ 用語集「T+1」 https://www.jpx.co.jp/glossary/o-u/503.html (T の意味/日本の株式の普通取引はT+2)
- 日本取引所グループ「株式等の決済期間短縮化(T+2化)」 https://www.jpx.co.jp/equities/clearing-settlement/tplus2-settlement-cycle/index.html (2019年7月16日約定分から1営業日早まったこと)
- 日本取引所グループ「配当落・権利落等情報」 https://www.jpx.co.jp/listing/others/ex-rights/index.html (基準日が到来する銘柄の一覧を掲載していること)