なぜそうなるか

「◯期連続増配」はどこに書いてある?決算短信ではなく、花王の個人投資家向けページでした

決算短信を開いて、「何期 連続で増配しているのか」が書いてないと思ったことはありませんか。

配当の表はあります。前の期の金額もあります。ところが「◯期連続」という数え上げた回数は、短信のどこにも出てきません。

今回は、その回数が実際どこに書いてあったかを、花王の2つのページから並べます♪

この記事でわかること ・連続増配の回数は決算短信には載っていない ・花王は個人投資家向けのページに書いている ・その文には「2026年3月末時点」という但し書きが付いている ・短信の側の金額と、そのページの金額は一致する ・検索で「37期」と出てきたときの読み分け方 ・当サイトは銘柄をすすめません

決算短信には、回数が書かれていません

連続増配の回数は、どの資料を見れば分かりますか?

決算短信ではありません。会社が個人投資家向けに作っているページのほうに書かれていました。

花王の2026年12月期 第2四半期決算短信の「2.配当の状況」には、四半期ごとの金額と合計の欄が並んでいます。

並んでいるのは金額であって、回数ではありません。 前の期と今の期は載っていますが、そこから何期ぶん さかのぼれるかは書かれていません。

短信はその期の開示です。何十年ぶんを数え上げる資料として作られていません。

花王のページには、そのまま書いてあります

花王株式会社の個人投資家向けのページに、こう書かれています。

2025年度は1株当たり154円の配当金をお支払いし、36期連続の増配を達成しています

「36期連続の増配を達成しています」と、会社自身の言葉で書かれています。 数え上げた側が会社なので、こちらで数え直す必要がありません。

同じページには、見出しのかたちでも「36期連続増配」と置かれていました。

回数を書くときは、会社が自分で書いている数字を引くのが確かです。こちらで過去の配当を並べて数えると、分割や記念配当の扱いで食い違うことがあります。

但し書きの「時点」が、いちばん大事です

そのページには、こう添えられています。

(2026年3月末時点)

数字ではなく、この1行のほうが効きます。

「36期」は2026年3月末の時点で数えた回数ということになりますが、会社のページは決算のたびに書き換わるとは限らないので、いつの時点で数えた回数なのかが書いてあるかどうかで、その数字の使える範囲が変わってきます。時点の書いていない「◯期連続」を見かけたら、それがいつの話なのかは読み手には分かりません。引くときは、回数だけでなく時点ごと引いておくほうが安全だと思います。

当方も最初は回数のほうだけを見ていて、書き写そうとして手が止まりました。但し書きに気づいたのは、ページの下のほうまで読んでからです。

短信の金額と、突き合わせてみます

同じ会社の別の資料なので、突き合わせができます。決算短信の配当の状況には、2025年12月期の金額がこう並んでいます。

第2四半期末期末合計
2025年12月期77.00円77.00円154.00円

そして、短信の注記のほうには株式分割のことが書かれています。

当社は、2026年7月1日付で、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。

合計が154.00円になっていて、個人投資家向けページに書かれている「1株当たり154円」と一致します。2つの資料が同じ数字を指しているので、どちらも同じ期の話をしていると確かめられます。片方の資料だけを見ていると、この確認ができません。

会社のページのほうには期の名前が入っておらず「2025年度」とだけ書かれているので、短信の「2025年12月期」と結びつけるには、この突き合わせが要りました。数字を引くときに、別の資料にも同じ数字があるかを1回 見ておくと、期を取り違えにくくなります。

そのうえで、ひとつ気をつける場所があります。個人投資家向けページに付いていた「2026年3月末時点」という但し書きは、上に引いた株式分割の日付より前になっています。

つまりそこに書かれている154円は、分割前の1株あたりの金額ということになります。分割のあとの1株あたりの金額と並べると、桁が合いません。

同じことが回数のほうにも当てはまります。「36期」も2026年3月末の時点で数えられたものなので、金額と回数のどちらも、分割より前の世界の数字として書かれています。

このあたりは、資料が古いという話ではないと思います。会社のページはその時点での説明として置かれているもので、あとから起きた出来事まで書いてあるとは限りません。読む側が日付を見比べる、というだけのことになります。

回数(36期)と金額(154円)は、どちらも分割前の時点のものです。

同じ短信の注記には、ものさしを揃えた場合の金額も置かれています。

なお、株式分割を考慮しない場合の2026年12月期(予想)の1株当たり期末配当金は78.00円、年間配当金合計は156.00円となります。

分割前のものさしで揃えると、2025年12月期が154.00円、2026年12月期(予想)が156.00円という並びになります。

「37期」と出てきたときは、どちらの話か見ます

検索すると「37期連続」という数字も出てきます。

花王自身が「達成しています」と書いているのは、36期のほうです。 37期という数字は、2026年12月期についての予想として他の媒体が書いているものでした。

並べると、こうなります。

数字どこに書いてあるか
達成した回数36期花王の個人投資家向けページ(2026年3月末時点)
2026年12月期予想の金額決算短信の注記(分割考慮なしで156.00円)

「達成した」と「予想」は別の言葉です。回数を書き写すときは、会社が達成と書いているほうを引くと食い違いません。

当方は、会社が自分で書いていない回数は書かないことにしています。予想が実際どうなるかは、当方には分かりません。

当サイトは、銘柄をすすめません

ここまでが、花王の2つのページに書いてある内容です。

「この会社の株をどうするか」は、どちらのページにも書かれていません。書かれているのは、回数がどこに載っているかと、その回数がいつの時点のものかの2つです。

その内側でどう読むかは、それぞれの事情によります。当サイトは、その判断の材料になる開示された数字を置いておく場所です。

まとめ
・連続増配の回数は決算短信に載っていない
・花王は個人投資家向けページに「36期連続の増配を達成しています」と記載
・同じページに「2026年3月末時点」という但し書きがある
・その154円は、短信の2025年12月期の合計154.00円と一致する
・2026年7月1日付で1株→2株の分割があり、分割前の数字にあたる
・「37期」は他媒体が書いた2026年12月期の予想で、達成した回数とは別

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よくある質問

連続増配の回数を自分で数えてもいいですか

数えられますが、会社が書いている数字と食い違うことがあります。分割や記念配当の扱いが関係するためで、当方は会社が自分で書いた回数のほうを引いています。

「2026年3月末時点」より後の回数はどこで分かりますか

当方は確かめられていません。会社のページが更新された時点で書き換わるものなので、出典のページで最新の記載をご確認ください。

ほかの会社も同じ場所に書いてありますか

当方は花王の2ページしか引いていません。会社によって置き場所は違うと思いますので、それぞれのIRページをご確認ください。

出典

この記事の文は、上の資料に書かれている表現をそのまま引いています。会社の開示は更新されます。ご判断の前に、必ず出典の資料と最新の開示をお確かめください。当サイトは銘柄や商品をすすめる場所ではありません。

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